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「深海と深海生物」レビュー

sinkaitosinkaiseibutu.jpg


著者:(記載なし)
出版社:ナツメ社
刊行:2012年3月
価格:2000円(税別)

・傾向バランス
啓蒙書―◯―――専門書
絵・写真―――◯―文章

・オススメ度 ☆☆☆★★


◯この本について
皆さんは深海好きですか?
こんなヘンチクリンなブログに足を運ぶからにはきっと好きだと思います。好きなはずです。深海という非常に大雑把なジャンルの中で、一体何が好きでしょうか。
俺は胸を張って「深海生物」が好きだ!と言いますが、人によっては深海へ行ける調査船が好きだ、深海という未知なる環境が好きだ、深海底にあるプレート、マントルなどの地学的要素が好きだ、などなど様々な「好き」が出てくると思います。
しかし中には、まだそんなに詳しくないから何が好きかとは言えない、という人もいると思います。そんなあなたにオススメな一冊がこれ。

一言でこの本を表すなら「深海総合本」という感じでしょうか。
深海という環境。深海の調査。そして深海生物について。様々な観点から深海を語る本です。それぞれの要素のどれかに偏りすぎることなく書かれているので、オールマイティに深海の知識を取り入れられます。まあ、はっきりきっぱり言ってしまうと、深海に関しての知識が少ない人向けの本ですね。
何故かというと、この手の総合本の悲しい性として、それぞれの要素が中途半端になりがちというものがありまして。正直、詳しく情報が欲しいならそれぞれその情報に特化した本を買ったほうが良いのです。
しかし、普通の人はそんな専門性が高そうな本を何冊も買うのはハードルが高い!深海生物も!深海の環境も!何もかんも安く知りたいんじゃ!というわがままな要求に答えてくれるナイスな一冊なのです。


◯内容
さて、この本のように深海に関しての総合的な本はいくつかあるのですが、この本が他の総合本と比べて特徴があるのが構成です。

巻頭特集:深海への挑戦
第1部:海のなりたちと役割
第2部:深海と深海底
第3部:深海生物の世界
巻末付録:海洋調査研究とJAMSTEC

か、巻頭特集と巻末付録があるんですけど・・・!?
この本、雑誌じゃないですよ。ムック(※)でもないです。普通の書籍です。普通の書籍なのに巻頭特集と巻末付録があるのは中々お目にかかれない気がします。ナツメ社の本はこれが普通なんでしょうか。
(※ムックとは、雑誌と書籍の中間みたいなやつです。本屋の雑誌のコーナーにある、雑誌っぽいけど定期刊行してないやつとか、特集まとめただけのやつとかがそれです)

ちなみに、巻頭特集と巻末付録はJAMSTEC全開の内容になってます。巻頭特集の方はJAMSTECスタッフのインタビュー&仕事内容紹介。巻末付録の方はJAMSTECの調査機器紹介。全体から見ると大して分量はさかれてはいないのですが、こういうものが載っているところが非常にムックっぽいです。

全250ページほどで、色々第何部と分かれているものの大きく「環境の説明」と「生物の説明」にわかれています。
割いてるページ数はそれぞれで半分ずつといったところ。

内容的には、環境の説明の方は良い意味でムックっぽいものになっており、文字が多くなって興味がないとハードルが高くなりがちな説明文に、図を多く使ったり、ちょっとわきにそれたトピックが配置したりと読みやすさが工夫されています。
説明も深海とか関係なく海全般の説明から入るので、海の科学を知らない人も安心して深海の環境を学べるのが好印象でしょうか。
深海生物紹介の方は悪い意味でムックっぽいものになっていて、既存の写真を引っ張ってきたりJAMSTEC保有の映像から切り抜いてきたりしているようなので、どこかで見たことのある写真が多くかつ写真に統一感がないために安っぽく見えます。
一応綺麗な写真が多めだということと、紹介している生物の数がそこそこ多いのが救いでしょうか。
ちなみに生物の説明文はないよりはマシレベルです。


◯総評
豪華なムック。
一言で表すとそんな感じでしょうか。この本を読んでいると本当に書籍と言うよりはムックを読んでる感じがするのです。
中々この感じが伝えにくくてもどかしいのですが、とにかくムックなのですぞ。
ただ、悪い意味だけで言っているのではなく読みやすいというメリットがあるのは前述した通りです。生物の方は残念と言いたいレベルではありますが、この手のものをあまり読まない人には十分かもしれませんね。まあ、良いことに越したことはないので、やっぱり残念と言っておきますが。
あと、やっぱりこの本も深海総合本のご多分に漏れず環境に関しても生物に関しても内容としては浅いと言わざるを得ません。
なので、この本は深い知識をまだ持っていない、深海というものに興味を持ち始めた人が読むとイイんじゃないかなーと思う次第です。中々難しいターゲット層ですが。
もう深海の本なんて自分が好きなジャンルに偏らせて持ってるよ!って人は手を出さないほうが吉。
深海という名前が付くだけで何故か買ってしまう病の人は言うまでもないですよね。一緒に楽しく病んでいきましょう。
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2012年03月30日 | | トラックバック:0 | コメント:0

ダイオウホウズキイカのどデカイ眼

巨大イカ、目玉は極度の遠視

colossal-squid-eyeball.jpg

 巨大イカとして知られるダイオウホウズキイカやダイオウイカの目玉は、バスケットボールほどの大きさがある。他の大型動物の2~3倍というサイズだが、視界はあまり良くないことが判明した。

(ナショナルジオグラフィックより)




イカの目は他の海洋動物と比べても大きく発達していることが知られています。
仕組みとしては人間みたいなレンズを用いた眼球を持ってて、その視力はコウイカで0.6くらいはあるんじゃないかと言われているくらいです。
だから、目のサイズも体に比べると大きいのがイカとタコの特徴だったりします。

なんか大したことないように聞こえますけど、海の生物でここまでの視力を持っている生物って中々いないんですよ。

そして、そんな大きな目を持つイカ達がそのまま大きくなったようなダイオウイカとダイオウホウズキイカ。
それはもう視力が10.0とかでもおかしくないと思いきや、意外と視力は悪いみたいです。

悪い、というより遠視というのが正しいみたいですが。
そもそも彼らはレンズを持っていますがピント調節の機能に乏しいので、ダイオウホウズキイカたちは遠くの方にピントがあわせてある状態の目を持っている、ということなのかな?

余談ですが、イカの脳は視力などに関わる部分が発達していて目による認識能力も高いと言われています。まあ、これは比較的浅いところにいるイカたちの話なので、深海性のイカがどうかはよくわかりません。
もしかしたら、その辺りの脳も退化してしまっていたりするのでしょうかね。
オスとオスで交尾する種族もいるくらいだし。


あとこの記事で面白いのはここですね

 データによると、オレンジ以上の大きさに目玉が発達しても、深海での視界には役立たないという。この結論は、深海に生息する他の動物の眼からも裏付けられるだろう。



うむ。何のデータかもよくわからないし、理由も全然わからないですが目が大きいというだけではあまりメリットがないんでしょうか。
でもオレンジ以上のサイズの目を持っている生物なんてイカの他にいるんですかね。

ついでに

「このイカと同程度のサイズの生物もいるが、目玉はそれほど大きくない。“深海の暗闇でよく見えるため”という推論は的外れだった」とニルソン氏は述べる。



うむ。同サイズの全然別の生き物と比べることにどれだけの価値があるのかよくわかりません!他の深海性のイカと比べてどうとかじゃないんだ。
いや、深海性のイカと比べていっているに違いない。

何だか心のモヤモヤは増したきがしますが、ダイオウホウズキイカについての研究はこれからで色々わかったくると思うので、いずれ何かで解説されることを願っています。

2012年03月21日 | 深海生物 | トラックバック:0 | コメント:0

ボトルウォッチング「深海の生き物」プチレポ

葛西臨海水族園で深海ボトルウォッチングなるものを開催すると聞き、
早速行って来ましたよ!
と言っても第二回ボトルウォッチングみたいなので、第一回目をみすみす見逃してしまった模様です。

なにはともあれ何とか第二回目には間に合ったことを喜びましょう!
ほら、事前情報見ればとっても期待・・・


内容
 当園の調査で採集された貴重な深海生物の生体・標本展示のほか、特殊な水槽を使った加圧実験や水深1,000mの水温の疑似体験をおこないます。標本には実際に触ることもできます!



うん、しょぼそう。
葛西臨海水族園だしね。過度の期待は禁物ですよね。
いや、葛西臨海水族園が嫌いなわけじゃないんですが、この水族園は値段にしろ内容にしろすごく庶民的というか慎ましいというか地味というか。いや今のは褒め言葉なんですけど。

しかもトップページにこのイベントの事が載ってないときたもんだ。本当にやるの!?ねえやるの!?と思ってたら催し物の項目を遡ったところに一応書いてあるという・・・こう、もう少しアピールしようよ。だから地味なんだよ。いやそれが良いといえば良いんだけど。

とにかく、あそこで求めるは地味な感動だと思うので過度な期待はしないで行きましたよ。



P1000054.jpg


入園すると直ぐにイベント会場。
入ると案の定慎ましいスペースでボトルウォッチングが開催されておりました。
客が歩けるスペースだけで言えば、8畳くらい?

その中で展示されているものは

一つが標本の展示。

何と、この標本は生のままです

P1000056.jpg

暗くて見えにくいですが、

・ラブカ
・ミツクリザメ
・メンダコ
・アカグツ

が展示されていて、写真外ではホウボウとか何かのアンコウ(興味がない)がいましたよ。

てっきりプラスティネーションとかされてる標本を触れるのかと思ったら、まさかの生。
この展示の周辺は大変魚臭かったです。
せっかくなので思うだけ触って来ましたよ。

ラブカは、表面は鮫肌、体ブヨブヨ。歯は見た目以上にしっかりしてて、触るとこちらの皮膚が切れそうな感じでした。

ミツクリザメはとりあえず、口の開閉機構を確認。うん、死んでるから動かしづらい。
表面は鮫肌ではなくつるつるした印象。体は寒天で出来てんのかこれってくらいブヨブヨでした。

メンダコは、画像中央やや左に位置する何かが潰れたようになってる何かですね。
これを生のまま展示した勇気を讃えたい。最初は濡れたビニール袋が混じってるのかと思ったわ。
ホントゼリーじゃないかと思うレベルの柔らかさなんですが、手に持ってみるとしっかり形状を維持してくれます。
特に足の部分は普通のタコのような弾力を持っていて、ここだけはタコならではの力強さをほのかに感じさせてくれています。ちなみにちゃんと吸盤があるんですが、死んでいるのでどの程度機能するかは謎。気になります。

その他のは特に触ってないです。ええ、基本的には硬骨魚に興味はない。


もう一つは生体展示。

P1000057.jpg


ウミグモとアカザエビね。フゥ!全然興味がねぇ!!
興味のある人にはスタッフのかたが丁寧に説明をしてくれていましたよ。

ちなみに葛西臨海水族園では深海コーナーも一応あるので生体展示はそちらを見ても面白いかもしれません。
サケビクニンがいますよ、サケビクニン。やわらかい生物でかわいいですよね。ザラビクニンと混同しまくりで困る憎いヤツです。他に何がいるかは忘れました。(注:昨日行ってきたばかりです)


あとはホルマリン漬け的な標本の展示ですね。そうそう、標本といえばこっちかプラスティネーションのやつだよね。

P1000059.jpg

内容的には、フゥ!全然興味がねぇ!

ホルマリン漬け的なやつは軟体生物が可哀想なくらい原型を留めてくれないので悲しくなります。
ちなみにこちらも興味がある人には懇切丁寧にスタッフの方が説明してました。


あとは水圧実験ですね。

P1000062.jpg

フゥ!全然興(以下略)
何回JAMSTECで見たり参加したりしたのかわからないので、今回は自重です。


といった感じで、予想通り小規模で慎ましく行われていたこのボトルウォッチングですが、お客さんは結構集まっていて盛況な様子でした。

内容的には、多少はやはり物足りなさは感じなくはないですが、メンダコ触れただけで俺はもう満足です。お腹いっぱいです。触ったときは感動した!!葛西臨海水族園らしく地味に感動した!!
生の標本に触れる機会が得られただけでもなかなか無い大きな収穫だったので、是非、またこういうイベントをやってほしいですね。今度は標本のタッチ中心に。己の欲望全開で言いますけど。

2012年03月13日 | イベント | トラックバック:0 | コメント:0

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